心臓医療と食べ物と音楽のブログ

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禁煙の動機づけに 1箱千円で9兆円増収 ・・・!?

禁煙の動機づけに 1箱千円で9兆円増収 「ニッポンの行方-対論・予算編成の焦点」「たばこ増税は是か非か」 高橋裕子・奈良女子大教授
2009年11月25日 提供:共同通信社

健康に悪影響を与えるたばこの消費を減らすため、諸外国に比べて安価な価格水準を引き上げる政策は重要だ。税収増も見込めるが、最も期待するのは禁煙したいと思っている人への動機づけや、新たな喫煙者を出さない効果だ。

 多くの喫煙者が大学生の年代で吸い始めているが1箱700円になれば、多くの学生が「吸わない」「禁煙する」と回答した調査結果もある。

 日本の喫煙率は、他の先進国と比較して依然として高い。妊娠・出産を控える20代後半から30代女性の喫煙率が高いのも気掛かりだ。禁煙治療や教育などの取り組みだけでなく値上げを含めた総合的な施策が必要。値上げ幅が大きいほど効果も大きい。1箱600円が最低ラインと考えるが、ぜひとも千円を目指してほしい。

 過去の増税でも税収が増えなかったとの指摘があるが効果がなかったわけではない。恒常的な喫煙率減少の結果だ。増税は減少ペースを緩やかにする効果を発揮したと考えられる。

 厚生労働省の研究班で昨年行った試算では、1箱300円を千円にすれば、その後の9年間で(値上げをしなかったケースと比べ)合計で9兆円以上の税収増が見込める。増収分の一部を生産減が懸念される葉タバコ農家に助成するのもいいのではないか。

 たばこが持つ文化的な側面も分かるが、酒と違って周囲にいる人も煙を吸い込み健康が脅かされることが分かってきた。今では喫煙は嗜好(しこう)ではなく、治療すべき病気だ。

 海外では国民の健康を守る観点から、既に大幅な値上げが行われている。日本も健康を重視し「誰もが天寿を全うすることができる社会」になるよう姿勢を変えていくべきだろう。

  ×  ×  ×

 高橋 裕子氏(たかはし・ゆうこ)78年医師免許取得、内科医。02年から現職。厚労省のたばこ関連研究班の主任研究者も務める。55歳。




嗜好よりも病気・・・

その通りです!

このようなたばこ議論が幅広く知れ渡り、一般の方にも周知できるといいと思います。